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日韓問題と文化交流(2006.4.28)

 先日、久しぶりに韓国の知人と会った。彼は私が知る韓国人の中でも、いちばん親日的な人で、靖国参拝問題などで韓国で反日運動が起きていると報道されたときも、実際にはごく一部の人間がやっているだけで気にするほどのことではないよ、といつも前向きに語っていた。ところが、今回の竹島問題は別格だったようだ。彼も、韓国内の反応には驚いたそうである。やはり領土問題となると、ナショナリズムが最高潮に高揚されるようである。

 弊社においても、ホームページの「現代大戦略2005〜護国の盾・イージス艦隊〜」へのアクセスが、急に増えるということが発生した。全てを確認したわけではないが、いくつかのサイトからリンクされたことが原因のようである。弊社にとっては嬉しいことに、ここに来て製品そのものの売上も伸びている。日本人にとっても、やはり大きな関心事であったことは間違いない。こういう現状を見ると、残念ではあるが領土問題の解決は、いちばん遅れることになるのであろう。

 一方、靖国問題のほうは小泉首相の退任は決定しているので、次の政権に変われば、おそらく沈静化するであろう。そうすれば両国は、ますます交流が進むことになるものと思われる。

 さて、その韓国の知人であるが、会うなり一冊の本を取り出した。表紙を見ると「徳川家康」と漢字で書かれている「?」  中を開くと、なんとコミックの韓国語版だったのである。そう、かの有名な山岡荘八の原作を、横山光輝がコミック化した作品である。なんでも、全26巻を2巻ずつまとめて13巻にして韓国で発売したというのである。いくら親日の彼であっても、それは無謀なビジネスなのではないかと問いただすと、意外にも韓国では原作の小説「徳川家康」が、大ヒットしたそうなのである。

 同じく戦国武将の豊臣秀吉は、二度も朝鮮に出兵して殺戮の限りを尽くしたということで、朝鮮民族の間では悪魔のように嫌われているということを知っていたので、同時期の武将である家康が人気があるとは、夢にも思わなかった。それは、豊臣氏を滅ぼしたということで敵の敵は味方という発想なのかと思ったが、それも少しはあるものの、いちばんの理由は家康の過酷な人生が韓国人の共感を呼ぶそうである。つまり、子供のときから人質に出されたり、自分の長男を殺さなければならなかったりと、ひたすら忍耐を続け、ようやく晩年になって天下統一の目的を達成したという生き様が、韓国人の琴線に触れるらしいのである。

 彼自身も、小説を読もうとしたことがあったが、なんと言っても長編であるため途中で挫折した経験があって、たまたま日本で本屋をぶらついていたときに偶然手にしたのがコミック版だったとのことである。その瞬間に、「これだ!」ということで版元と交渉を重ねて、ようやく発売に漕ぎ着けたそうである。彼としては、ビジネスが最優先ではあるものの、今回、韓国語版を出版できたことに、たいへん喜びを感じているそうである。つまり、彼が大好きな日本の文化を韓国に紹介できるということについてである。発売後は、反響だけは大きいらしくて、しかも年長者からの問い合わせが多いそうである。長編小説は年寄りには辛い。コミックであれば気軽に読めるからということらしい。年金暮しのお年寄りから、コミック化したことを感謝する手紙を受け取って、思わず無料で全巻を送ってあげたこともあるそうだ。

 正直なところ、まだ、投資をペイできるほどには売れていないそうであるが、私も少しでも手助けになればという思いもあって、今回、話題として取り上げたしだいである。ほとんどないとは思うが、「現代大戦略2005〜護国の盾・イージス艦隊〜」のリンクをたどってきた韓国の人が、コミックの存在を知ることになればラッキーである。

 ところで、次のタイトルはどれにする予定なのか? と聞いてみたところ、なんと、「豊臣秀吉にしてみたい」と言うのである。それこそほんとうに無謀なのでは? と聞くと、「嫌われているからこそ意義がある。秀吉の立身出世物語は自分は良く知っていて、晩年の蛮行を除けば、たいへん尊敬に値する人物である。人や国家は、一面だけを見てはいけない、というメッセージを込めたい」とのことであった。

 彼のような志を持った人物を、今後も応援していきたいし、今後ますます国際交流が進むことを祈念したい心境である。

≪本日のHEADLINE≫

「大戦略VIII」「Special」のコーナーに、第5回「難攻不落の移動最適化」を追加しました。

「インペリアルフォース2 cosmic interceptor」製品情報ページのextraに、「ヤリコミ道場」を追加しました。

「ファンタジーナイトII」製品情報ページの「マップ」に、「5つの国家」を追加しました。

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後世に残る(2006.4.25)

 いろいろと批判を受けているNHKであるが、我が家はNHKも好んで見ている。やはり視聴率を気にすることなく、文化的価値の高い作品を生み出すことができるという意味で、公共放送としての存在意義は大きいと思う。今度の連休明けから放送される「プラネットアース・地球賛歌」シリーズは、BBCとNHKが5年の歳月をかけて撮影・制作した大型自然番組とのことで、たいへん楽しみにしている。

 もう一つのNHKの特徴は、アナウンサーの質の高さだと思う。そのNHKの看板女性アナウンサーである有働由美子アナが、一昨日、NHKの女性アナとして初めてプロ野球の実況を行なった。放送開始早々に「通(つう)をうならせる実況を期待されていた皆さん、ごめんなさん」と手を合わせてお詫びから始まったのはご愛嬌。有働アナほどのベテランであっても、やはりそうとうに勝手が違ったようで、ホームランならいざしらず、フライが上がるたびに、「あっ」とか「お〜っ」としか言えないのには苦笑した。選手の妻の名前を間違えたときには、解説の梨田昌孝氏から「謝って済む問題ではない」ときつい一言。

 素人目線での実況ということであったが、ほぼど真ん中の初球を見逃した際に、「どうして今のが打てないのですか?」という素朴な質問を解説者に投げかけていたのは印象に残った。男性アナであれば思っていても口に出せないところである。WBCで野球ファンが増えた(「WBCトロフィー」)ということであるが、女性ファンを増やすためにも、こういう試みは続けてほしいものである。

 さて、NHKのアナウンサーと言えば、最近では、なんといっても刈屋富士雄アナである。2004年夏のアテネオリンピック。体操男子団体の実況で、最後の日本のエース冨田洋之が演技を終える直前に、「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架橋だ!」と絶叫。と同時に見事に着地にも成功したのである。まるでタイミングを計っていたかのような、絶妙な実況であった。NHKの大会テーマソングであった、ゆずの「栄光の架橋」にかけたのは間違いないが、「放物線」というキーワードが光っている。

 そして、先日のトリノオリンピック。フィギュア荒川静香の金メダル(「祝!金メダル」)の実況も、この刈屋アナだったというのをご存知の方も多いと思う。思えば開会式のフィナーレに、某有名テノール歌手が歌った曲が「トゥーランドット」であった。これは最後に「私は勝つ」という歌詞があるのでオリンピックに相応しいとして採用されたようであるが、このときからドラマは始まっていたのである。

 荒川の演技の直前、「大好きな曲で、最高の舞台で、演じる幸せを感じながら、世界の頂点に立った思い出の、そしてとっておきの曲です。『トゥーランドット』」。この刈屋アナのつぶやきのような解説と同時に演技が始まった。そして演技の半ほどには、「さあ、これからの2分15秒が、荒川静香、長野からの8年の思い」、と唐突な言葉を発した。初めて出場した長野オリンピックでは、過大な期待がプレッシャーとなって惨敗。そのときの実況も、刈屋アナだったのである。

 演技終了と同時に満場の拍手。それまで押さえていた感情を露わにして、「パラヴェーラ、初めてのスタンディングオベーション!」と絶叫。「演技も良かったですし、続けて来てよかったですねぇ」としみじみと語った。金メダルが確定したときの「トリノのオリンピックの女神は、荒川静香にキスをしました」のほうが有名であるが、いかにも事前に用意された台詞のように見えて、こちらはあまり好みではない。

 しかし、いずれにしても後世まで残る名実況である。こうしてアナウンサーは名台詞を残すことができるわけであるが、翻って自分自身は、仕事の成果として、後世に残る名ゲームを数多く創ることが目標である。まだまだというところではあるが...

≪昨日のHEADLINE≫

iモード版シミュレーションゲーム総合サイト「システムソフトSLG総合」の概要ページに、更新履歴を追加しました。

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浮気人類進化論(2006.4.18)

 「世界物理年」などで触れたように、私は本来はコテコテの理系の人間のはずであった。しかし、「裏話こそ真実なり」にあるように、ふとしたきっかけで日本史に興味を持つようになった。実は、中学・高校と地理も大好きな科目であったのであるが、それについてはまた後日ということで、今回の表題である。ちょっと、どきっとする表現であるが、これは私が初めて生物学に興味を持つきっかけになった書籍のタイトルである。生物学は理学系であることに変わりないが、物理学とは正反対に位置する学問、と決め込んでいた。元々、血を見るのが大嫌いな私は、生き物を扱うということ自体が、生理的に受け付けなかったのである。

 この書籍の著者は、竹内久美子という女性の学者である。私が本当は行きたかった理学部の最高峰、京都大学理学部を卒業し、同大学大学院博士課程を経て、現在は著述業専門とのことである。彼女の著書全般に共通するテーマは、分かりやすく言うと、遺伝子(DNA)が動物の行動をどのように操っているのか、ということである。

 現在となっては、竹内氏の著書は膨大な数があって、文庫版も数多く出版されているので、簡単に本屋で探せるはずである。アマゾンなどのネットショップで注文するのもいいと思う。いちばん身近には、週刊文春に毎号、「ズバリ、答えましょう」という連載が掲載されている。もっとも、生物学研究者の間では、彼女は論理が飛躍していると批判する声も多いようである。本当のところは私は知る由もないが、一般人が生物学に興味を持って読めるという観点からは、立派な功績だと思う。少なくとも私は、完全にハマッタのであるから。

 さて、その数ある著書のうち、どれに著述されていたかは忘れてしまったが、「一夫一婦制は男のための制度である」というくだりに目が留まった。一般的な認識としては、封建時代には一夫多妻制があたりまえで、それだけ女性が差別されていたことを象徴する制度というように思われているはずなのであるが、それがどうして逆の解釈になるのであろうか? と不思議に思ったのである。彼女曰く、「もし現在においても一夫多妻制が存続していたとすると、一部の魅力ある男にだけ女が集まることになって、大多数の男はあふれてしまうことになるからである」との論理である。つまり、一夫一婦制であればこそ、ほぼ同数で生まれる男と女が、ほぼ全員が結婚できるため、あふれる男が最小化されるということなのである。もっとくだけて言えば、どんなにもてない男でも、最終的には、妥協した女と結婚することができるというわけである。

 なるほど、と当時は理屈のうえでは納得したが、いま一つ釈然としなかったのも事実である。それから10年以上も経過した最近のことであるが、雑誌「AERA」の少し前の号に、衝撃的な記事を見つけた。キャリアウーマンと呼ばれる30代後半の独身女性たちが、結婚願望はあるのに相手がいない。少しでも良さそうな男は必ず既婚者であって、独身の男で結婚したくなるような男は回りには皆無。せめて子供だけは産みたいので、一夫多妻制のほうが望ましい、というように独身女性の間では本音として会話されているというのである。竹内氏のニヤリとした顔が浮かびそうである。

 現状の少子化問題の側面は、晩婚化もしくは非婚化である。仮に、男のために作られた一夫一婦制だとしても、今の世の中、男のほうの結婚願望も、かつてほどにはないように思われる。そんなに不自由しないからである。むしろ結婚したほうが制約や束縛が多い。これは女も同じであろう。だからと言って、一夫多妻制は非現実的である。

 であるならば、いかに子供を持ちやすくするか、という発想が必要なのではないかと思う。私の子供時代は、30年前にしては珍しく、共働き家庭であった。今となっては死語であるが、クラスに一人か二人しかいない「鍵っ子」だったのである。私自身は寂しいと感じたことはなかったのに、回りの人達からは不憫に思われていたようである。ところが現在では、共働きのほうが多数派である。つまり時代とともに価値観は変わるのである。「シングルマザー」も、今でこそ、まだ違和感や偏見があるが、何十年後かには一般化しているかもしれない。両親そろっていても家庭が崩壊しているよりは、片親でも幸福な家庭のほうが理想とされるのも、そう遠くないのではないだろうか? またそうなるような政策が必要なのではないかと思うのである。

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世界記録と伝説のヒーロー(2006.4.10)

 今年はWBCに始まり、プロ野球はなにかと話題の多い年になりそうである。昨日は、阪神タイガースの金本知憲選手が、フルイニング連続試合出場を904試合続ける世界記録を樹立した。今さらではあるが、考えれば考えるほど、すごい記録である。私はパ・リーグのファンということもあって、今まで大して気に留めていなかったが、デッドボールを受けて骨折しても出場し続けたというのには恐れ入るばかりである。おそらく後世には伝説の人物として語り継がれるであろう。

 昨晩のスポーツ番組は、こぞってこのニュースを大々的に取り上げたのは言うまでもないが、そのセレモニーの様子がテレビに映し出されると、予想だにしなかった曲が演出として流れてきた。たぶん、ほとんどの人は知らないと思うが、SFテレビドラマシリーズ「スタートレック/ヴォイジャー」のメインテーマだったのである。「世界物理年」や「科学技術をめぐるお国柄」でお分かりのように、宇宙物理マニアの私としては、とうぜん押さえてしかるべきドラマであるが、かと言って「スタートレックシリーズ」の熱狂的なファン、つまり「トレッキー」と呼ばれるほどではない。

 とは言うものの、いちおう「新スタートレック」、「スタートレック/ディープスペース・ナイン」と、それぞれ全170話以上あるのをすべて見ている。とりわけ「ヴォイジャー」は個人的に、いちばん気に入っているシリーズである。しかし、回りの人に聞くと、あまり「ヴォイジャー」は人気がない。おそらく主役の艦長が女性というところがネックのようである。その女性艦長、キャスリン・ジェインウェイであるが、私の家内は彼女の大ファンである。このシリーズだけは夫婦で見通したし、家内の携帯電話のメールアドレスは、ジェインウェイ艦長の名前をアレンジしたものを使い続けているほどである。ちなみに私はと言うと、携帯電話の着メロを、常にヴォイジャーの曲にしている。

 艦長の他にも、超能力を持つケスという女性や、最強の敵「ボーグ」によって改造人間にされたスタイル抜群のセブン・オブ・ナインなど、女性が目立つシリーズであるが、私としては一話完結型の「新スタートレック」よりも、地球に帰るという大きな目標を持っているという意味で「ヴォイジャー」が好みである。

 いちおう参考までに「ヴォイジャー」を知らない人のために簡単に解説すると、時は24世紀、惑星連邦のイントレピッド級宇宙艦ヴォイジャーは、調査任務の途中で謎の力によって、銀河系の反対側「デルタ宇宙域」に一瞬にして転送されてしまった。地球からの距離は約70,000光年で、ヴォイジャーの最高速度でも75年かかる計算になる。果たしてクルーたちは、生きているうちに地球に帰れるのであろうか? というのがテーマのドラマである。

 もちろん途中には、「ありとあらゆる困難」が待ち受けているのであるが、それらを克服して無事に帰還できれば、クルー達はヒーローとなり、伝説の人物となるはずである。

 あくまでも憶測であるが、金本選手のセレモニーを企画した人物は、伝説のヒーローという重ね合わせで、ヴォイジャーの曲を選んだのではないだろうか? もちろん、スタートレックシリーズに憧憬がある人物であることは間違いないであろう。

 もし真相を知っている人がいたら、ぜひ教えてほしいものである。

≪本日のHEADLINE≫

「大戦略VIII」「Special」のコーナーに、第二回「藤本・小柳の戦場最前線」を追加しました。

通信販売コーナーにおきまして、5月11日発売の「ファンタジーナイト2」(税込価格10,290円)の、先行予約販売の受付を開始しました。発売日当日にお届けします。同時に他の製品もご注文いただくと、予約製品の分の送料・手数料が無料になります。

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